ヨハネのブログー聖書の預言と希望

主に私たちの将来に希望を与える聖書の預言を説明しています

啓示8・9章-七人のみ使いが第一から第六のラッパを吹く(48)二億の騎兵隊の憎しみという動機は神の目に正しいか

 

 

 第六のみ使いがラッパを吹いた後に万の二万倍の数の騎兵隊が登場します。(啓示9:16)その騎兵隊は赤と青と黄の胸当てを着けています。(啓示9:17)



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二億の騎兵隊は一面神の目に正しい青か紫の胸当てをつけている


 

 

 その青い胸当ての部分は、ヒヤシンス、サファイア紫水晶の青もしくは紫という訳語があり得ます。いずれにしても、彼らの動機が神の目に一面、正しいことを示しています。しかし、二億の騎兵隊の動機と行動が厳密な意味で神の目に正しい事かどうかを検討したいと思います。




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二億の騎兵隊は神と北の王の権威の表明として行動しており一面純粋である




 

(1)二億の騎兵隊が行動する動機は大いなるバビロンに対する憎しみ


 二億の騎兵隊は北の王の上位の権威のもとに行動しています。そして、おそらく背教したキリスト教の影響を強く受けていることでしょう。そして、二億の騎兵隊は、大いなるバビロンが行なった邪悪なことのゆえに、彼女に対して憎しみを抱いています。(啓示17:16)大いなるバビロンは神の民の命を欲しいままに奪い、さらにすべての人の血を流すという邪悪なことを行なうことが描写されているからです。(啓示18:24)


 邪悪なことを憎むこと自体は間違っていませんし、それは神のご意志にかなっています。(詩編97:10;26:5)確かに、啓示の書の中では、「十本の角,また野獣,これらは娼婦を憎み荒れ廃れさせて裸にし,その肉を食いつくし,彼女を火で焼き尽くす」ことが預言されています。(啓示17:16)



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緋色の野獣は大娼婦に対する憎しみに基づいて行動することが預言されている





 

 それで、北の王と彼が提唱する「十本の角」と「緋色の野獣」が大いなるバビロンに対して軍事攻撃をする動機は、彼女に対する強い憎しみです。(啓示9:11。ダニエル11:31)それで、二億の騎兵隊は、もっぱら憎しみに動かされて行動する「十本の角」と「緋色の野獣」を構成するでしょう。(啓示17:16)


 そして、二億の騎兵隊の軍事攻撃は、上位の権威が用いることが許されている「剣」の行使でもあります。そして、二億の騎兵隊は、彼らの上位の権威である北の王に盲従しています。



(2)邪悪な事柄を憎んでも罪を犯してはならないという神の命令


 詩編には、「エホバを愛する者たちよ,悪を憎め。」とあります。(詩編97:10)ですから、殺人や偽りなどの悪を憎むことは間違っていません。悪を憎むことは、クリスチャンが悪から離れている助けになります。



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  怒りや憎しみは正しい場合がある
 
 

 

 

 しかし、聖書は憎しみや怒りが神の是認を得るために妨げになる場合があると述べています。聖書は、「憤っても,罪を犯してはなりません。あなた方が怒り立ったまま日が沈むことのないようにしなさい」と助言しています。(エフェソス4:26)また、「人の憤りは神の義の実践とはならない」という言葉がヤコブ書にあります。(ヤコブ1:20)



 ですから、憎しみや怒りは、正当なものであっても、人間の怒りは神の目に罪を犯すという結果になる場合があります。 聖書は殺人、すなわち人の血を流すことは神に非とされる罪であることを示しています。(ペテロ第一4:15。啓示21:8。創世記9:6)ですから、罪に対する怒りや憤りは間違っていないのですが、そのために、殺人をすることはやはり罪を犯すことになります。




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Author Victor Bezrukov

 

怒りや憎しみは殺人などの罪につながることがある





 

 上位の権威は、「剣」の行使が許されています。(ローマ13:4)しかし、クリスチャンの場合、剣を用いること、すなわち、殺人をすることは許されていません。イエスは、ご自分を救い出すために剣を使おうとしたペテロを制止されたのです。(マタイ26:52)


(3)クリスチャンは復しゅうは神の憤りに任せることが求められている 


 そして、聖書は「悪魔の子供」と呼ばれたカインが愛の動機で行動しなかったことが述べられています。カインの場合は、アベルに対する嫉妬のために、アベルに対して愛ではなく憎しみを抱き、その結果殺人を犯しました。(ヨハネ第一3:10-12)それで、難しい事ですが、クリスチャンはもっぱら愛という動機で行動するよう努力することが求められています。(コロサイ3:14)



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愛の欠如により殺人を犯したカインは悪魔の子供と呼ばれている
 




 

 さらに、ローマ書には、こうあります。「わたしの愛する者たち,自分で復しゅうをしてはなりません。むしろ神の憤りに道を譲りなさい。こう書いてあるからです。『復しゅうはわたしのもの,わたしが返報する,とエホバは言われる』」。(ローマ10:4)クリスチャンは復しゅうは神に任せることが求められています。ですから、クリスチャンの場合、復しゅうするために剣を用いること、すなわち、殺人をすることはどんな理由であっても許されていません。




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クリスチャンは復しゅうは神の憤りに委ねて剣を取って戦ってはならない





 

 それらの二億の騎兵隊は、もっぱら憎しみに動かされて行動します。そして、神の律法に忠実に従う必要性に対して盲目になるようです。ですから、二億の騎兵隊の憎しみという動機に基づく行動は神の目から見ると厳密には間違っています。



 また、二億の騎兵隊が、北の王に対する絶対的な服従に基づいて行動していることも神の目には正しい事ではないことは次の記事で述べます。