ヨハネのブログー聖書の預言と希望

主に私たちの将来に希望を与える聖書の預言を説明しています

イエスと統治体の権威に関する聖書的な考察(28)ロシアが米国を攻撃する場合聖書預言から考えるとどのような結果になるか

(1)わたしヨハネの預言の解釈によると北の王はロシアではない


 わたしは、実はまだ聖書の預言全体を解釈し終わっていません。でも、おおむね、ダニエル書の預言はかなり解釈し終わっています。でも、旧約聖書の大預言書、小預言書、福音書のイエスの預言や、新約聖書パウロの預言や啓示の預言をまだ検討し残しているので、今からも、自分の預言の解釈に微調整を施すことがあり得ます。


 でも、少なくとも、北の王がロシアであるというエホバの証人の解釈は間違っていると思います。なぜなら、聖書は北の王が旧アレクサンドロス大王の領土から出てくることを預言していると思います。(ダニエル8:8,9)それで、その領土の中には、中東、エジプト、また中央アジアの諸国家、アフガニスタンパキスタンその他の諸国家が含まれているとは言え、現在のロシアの領土とはおおむね重ならないからです。ですから、ロシアは北の王にはなりません。

 

 

Extent of the empire of Alexander the Great

ロシアも中国も北朝鮮も北の王が現れるはずの領土にありません

 





(2)ロシアが他の中東などの国と連携して米国を軍事攻撃する場合どうなるか


 それでは、もし、ロシアがイランなどの中東のどこかの国と連携して、米国を攻撃することになるとどうでしょうか。そうすると、イランが北の王であるということになるでしょうか。その場合は、ロシア側が勝利を得るという事態が起こることも考えられます。


 なぜなら、ダニエル1122節では、「契約の指導者」イエス・キリストが砕かれて贖いの犠牲を捧げることが預言されています。そして、その次の節からは、預言は終わりの時に飛びます。そして、わたしはダニエル1123節以降が今から成就することになると考えています。そして、北の王は今から頭角を表わして「強大な者 になっていきます。(ダニエル11:23新世界訳改訂版)


 そして、ダニエル書では、北の王は、南の王に対する一回目の軍事攻撃で、おおむね勝利を収めることになっています。(ダニエル11:24,25)しかし、一度目の軍事攻撃は、停戦と平和会談で終わることになると思います。(ダニエル11:27)


 そして、北の王は、アレクサンドロス大王の領土に含まれていた国家から出てくることになっています。(ダニエル8:8,9)それで、イランであれば、その領土は、北の王が現れるべきアレクサンドリア大王の帝国が分裂した四つの王国に含まれていますから、勝利を得ることはあり得ます。


 それで、確かにロシアがイランや他の中東の国々と連携して米国本土を攻撃した場合、おおむね勝利をおさめるという可能性もあります。しかしながら、その場合では、ロシアではなくイラン、あるいは中東その他の国家の長がその軍隊全体を率いる司令官になるのでなければ、勝利につながることはありません。


 なぜなら、それは、ダニエル11章の預言の北の南に対する第一回目の攻撃とは言えないことになるからです。ですから、ロシアがその諸国家の軍隊を率いる総合司令官になる場合は、連合国側の勝利はおぼつかないと思います。しかしながら、現時点では、北の王が現れるべき地域の国家の中で、諸国家の連合軍を率いるくらいに国力と信望のある国家はまだ存在していないのではないかと思います。


 そして、以下に述べることが起こってから出なければ、その軍事攻撃は、一回目の北の南に対する総攻撃とは言えないと思います。


 現時点での私の理解によると、北の王は、南の王と比較的に良い関係を持ち、「強大な者」になっていくことになっています。(ダニエル11:23新世界訳改訂版)そして、北の王は、十分強大になった後、将来、まず、南の王を攻撃する前に、中東のどこかの国、あるいは、東方のどこかの国を軍事攻撃することになるはずです.(ダニエル11:24)


 なぜなら、ダニエル書は、北の王が「州の最も豊かな地域に行き,父祖たちが行わなかったことを行います。略奪品や戦利品を分配し,防備された場所を攻めることをたくらみますが,それはひとときの間だけです。 」と預言されているからです。(ダニエル11:24新世界訳改訂版)


  さらに、北の王に関してダニエル8章には、「別の小さな角が生え出た。それは非常に強大になっていき,南とと『美しい地』に力を及ぼした。」と預言されています。(ダニエル8:9新世界訳改訂版) この聖句は、新世界訳の旧版では「小さい角が出て来た。それは非常に大きくなっていって,南に向かい,日の出の方に向かい,また飾りとなる所に向かった。」となっています。(ダニエル8:9)


 ですから、北の王である「小さな角」は、「日の出の方」あるいは「東」に向かうことが預言されています。この「日の出の方」とは、東であるという以外、解釈するヒントはないようです。しかしながら、ダニエル11章の預言の中で、北と南と表現されていても、それは、最初に約束の地から見ておおむね北方向と南方向であっただけです。北と南の王の実体は世界情勢の経過と共に移り変わっていきました。ですから、北の王と南の王は必ずしも、約束の地の北方向、南方向にあるわけではありません。


 ですから、北と南というのは、その世界情勢の中で勢力争いをするふたつの政治国家を表わしています。ですから、東と言っても、必ずしも、北の王の東方でなくてもいいのかもしれません。


 つまり、ダニエル8章では、東、すなわち、南でも、「美しい所」すなわちキリスト教の拠点でもない所を攻撃することになっています。ですから、ダニエル11章と8章の預言を考え合わせると北の王は、とにかく豊かな地域を攻撃し、その戦利品を分配して自らを豊かにし、さらに、他の諸国家から良い評判を得る結果になることをするのかもしれません。


 シーア派のイランの場合、今、スンニ派サウジアラビアとの関係がとても悪くなっています。2016初頭スンニ派の大国サウジアラビアは、シーア派のイランと外交関係を断絶しています。イランとサウジはシリア内戦の時から支持勢力の違いのために対立していました。それで、イランがサウジと軍事衝突をすることはあり得ます。もし、そのようなことが起これば、北が豊かな地域を軍事攻撃するという預言が成就することになるのかもしれません。



(3)わたしヨハネはある政治指導者が北の王になることは決して勧めません


 しかしながら、私自身は、北の王にそのようにするようにと勧めるわけでは決してありません。なぜなら、北の王は、第一回目の米国に対する軍事攻撃に成功するとしても、神の目に非とされる立場に自らを置くことになるからです。北の王になることはおそらく、他の大勢の人々を「滅ぼす者」「アポルオン」となるだけでなく、神の目から見て「滅びる者 」となることを意味します(啓示9:11。テサロニケ第二2:3)



0king of the north
北の王は神の目に非とされ永遠の死をこうむる「滅びる者」となることが預言されている



0north king1
北の王は他の大勢の人々を「滅ぼす者」アポルオンになる






 ですから、北の王となることは、創造者から非とされ、永遠の死を招く立場ですから、そのような立場に立つことは決して勧められることではありません。


 ただ、わたしは世界情勢の流れを観察して、以上のように聖書預言が成就する可能性もあると考えました。イランに北の王に関する預言が成就していく可能性もあります。でも、さまざまな条件が整っていなければ、聖書預言の成就ではないということになると思います。


 しかしながら、預言者は、聖書の預言を説明することはできますが、基本的に諸政府が互いに争い合うように勧めることはしません。基本的に聖書は殺人に反対だからです。(啓示21:8) 



0murder1

基本的に聖書は殺人を非としている
殺人者の北の王になることは勧められることではありません





  聖書に忠実なクリスチャンの立場は北の王と南の王の勢力争いや諸国家の紛争に中立です。(ヨハネ15:17-19;18:36。ルカ21:20,21)聖書に忠実なクリスチャンは北の王からも南の王からも迫害され、命を落とすことが予告されています。(啓示17:5,6。ダニエル8:24)ですから、どちらの側にも立ちません。また、どの政府に対しても武器をとって戦うのではなく、紛争が起こるならば、戦火から逃げるという立場になります。(ルカ21:20,21) 

 

 

                   

                    

           

聖書に忠実なクリスチャンは北の王と南の王の抗争に中立の立場をとります



 さらに、聖書預言がどのように成就していくかを、聖書の解釈者はすべて理解しているわけではありません。また、イラン以外の国家が今から北の王として台頭してくるという可能性も皆無ではありません。ですから、わたしたちが予想だにしなかった別の仕方で、世界情勢は展開して今とは異なる仕方で聖書預言が成就していくかもしれません。


 ただ、聖書を解釈する人は、聖書の預言がどのように成就していくのかに深い関心を持っていて、世界情勢を注視し続けます。(ペテロ第二1:19)


 また、もし、ロシアとイランが米国を攻撃して勝利することがあるとしても、それはエホバの証人の統治体の言うように、世の終わりにつながる最後の国際紛争ではないと思います。

 

 

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