ヨハネのブログー聖書の預言と希望

主に私たちの将来に希望を与える聖書の預言を説明しています

イエスと統治体の権威に関する聖書的な考察(34)真正な聖霊で油そそがれたクリスチャンはどのように不法な者の精神を避けることができるか

 
 イエスは、羊のようなクリスチャンを永遠の命か永遠の死かに分ける根拠は、ご自分の霊的な兄弟たちに愛ある協力をするかどうかだと言われています。(マタイ25:31-40)ですから、どんなクリスチャンがイエスの霊的な兄弟たちなのか、つまり、本当に天的な希望を神から与えられて、神に是認されているかを見分けることは必要です。
 
 
 
 そのことを判断するために、どんなクリスチャンが神から非とされるのかということを調べてみるなら、助けになります。聖書の中に、「不法の者」と呼ばれている実体があります。今回の記事では、この「不法の者」について考えてみて、神から是認されるためにどんな態度を避けるべきかを調べます。
 
 
 
​(1)神に非とされる不法の者とは誰を意味するのか-統治体の解釈とわたしヨハネの解釈​
 
 
 
  テサロニケ第二の手紙の中に登場する「不法な者」は誰を表わしているのでしょうか。 エホバの証人は、この不法の者を、キリスト教世界の僧職者であると解釈しています。「クリスチャンとしての生活と奉仕 集会ワークブック 2019」には、『現代の「不法の者」は,グループとしてのキリスト教世界の僧職者たち 』という記載があります。
 
 
 
 このエホバの証人の統治体の解釈は、啓示17章に登場する神から徹底的に裁かれる大娼婦大いなるバビロンが偽りの宗教の組織すべてであるという解釈とも調和しています。(啓示17:16)
 
 
 
 エホバの証人は、自分たち以外のキリスト教の指導者たちを、「不法の者」であるとみなしています。そのような考え方であると、わたしヨハネも「不法の者」の一部であるとみなされかねないと思います。わたしはエホバの証人の統治体とは異なる聖書の解釈をしているからです。

 
 
 しかし、「不法」とは「罪」ですが、わたしは神の律法に違反しないようにできるだけの努力をしていて、ほとんど神の律法に従っていると思います。(ヨハネ第一3:4)
 
 
 
 そして、わたしは実際にキリスト教の牧師たちの話も聞いています。確かにキリスト教会の牧師の中には、進化論を受け入れたり、兵士として戦うことも場合によっては、間違ってはいないと教えたり、同性愛者であっても良心的なクリスチャンがいるというような聖書に調和していないことを教える人たちもいました。
 
 
 
 
 しかしながら、教会の牧師の中には、神の律法を守る点で、エホバの証人にとてもよく似ている人もいます。偶像崇拝や淫行を避けるように牧師自身、努力を払って、そのように教会員に教えている人もいます。わたしは、すべてのキリスト教会を知り尽くしているわけではありませんが、アメリカ人の牧師の中にそのような人たちを見ました。「罪」つまり、「不法」を避けるよう努力を払っていて、「不法の者」とは言えない教会の牧師も存在していると思います。


 
 
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教会の牧師が性の不道徳や偶像崇拝を退けるよう教えている場合不法の者とは言えないのではないか​
 
 
 
 
 そして、完全に真偽を確かめてはいないのですが、統治体の兄弟たちの中にも、以前、性の不道徳に陥って、その後悔い改めた人もいるという情報もネットで見ました。もし、その情報が偽りであっても、エホバの証人の会衆の長老や奉仕の僕の中には、児童の性的な虐待に陥ったことが明らかになった人たちもいます。それは事実です。
 
 
  そうであれば、エホバの証人の中では、神の律法違反が生じる確率は低いと思いますが、それでも、「不法」つまり、罪に陥る長老たちもいます。
 
 
 
 ですから、不法を避ける点で、クリスチャンの誰もが努力しなければならず、 エホバの証人も他のキリスト教会の状況も五十歩百歩なのではないかと思います。ですから、「不法の者」が、 自分たち以外のキリスト教世界の僧職者たちであるというエホバの証人の解釈は間違っているのではないかと思います。
 
 
 
 現在、わたしが理解している聖書の言葉から考えて、不法の者がどのような特徴を持っていて、いつどのように登場するかを推論してみます。結論から言うと、わたしはこの「不法の者」とは、ダニエル書に登場する北の王であると考えます。
 
 
 
 
​(2)テサロニケ第二の手紙の中で不法の者はどのような特徴を持つことが描写されているか​
 
 
 
 「不法の者」に関する描写が、テサロニケ第二の手紙2章3節から12節に見い出されます。この不法の者にはどのような特徴があるでしょうか。
 
 
 
​ 「背教が生じて,不法の者つまり滅びる者が明らかにされてからでなければ,その日(エホバの日)は来ないからです。」とあります。(テサロニケ第二2:3新世界訳改訂版)まず、不法の者は「エホバの日」の前に登場します。さらに、「不法の者」とは、「背教」と同時に、現れます。(テサロニケ第二2:3)つまり、不法の者とは、キリスト教の背教者です。​

 
 
​ この不法の者は「滅びる者」と描写されているので、永遠の死、もしくは永遠の滅びを受けることになります。(テサロニケ第二2:3)​
 
 
 
​ さらに、不法の者は、「神と呼ばれているものや崇拝されているもの全てに逆らい,自分の方が上だと考え,ついには神殿の中に座って人々の前で神のように振る舞います。」と描写されています。(テサロニケ第二2:4新世界訳改訂版)ですから、不法の者は、自らを神より上に置き、神のように振る舞います。



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不法な者は人々の前で神のように振る舞うことが預言されている
 
 
 
 
 将来、いずれ、「不法の者が明らかにされる」時が来ます。イエスは、ご自分の「臨在が知れ渡る時にその者を滅ぼ」されます。(テサロニケ第二2:8新世界訳改訂版)ですから、イエスはご自分の臨在を明らかにされる時に、不法の者を明らかにして滅ぼされます。
 
 
 
​ 不法の者が登場するのは、「サタンの働き」によります。(テサロニケ第二2:9)さらに、 「不法の者はサタンの力によって,あらゆる強力な行い,偽りの奇跡,不思議なことを見せ,あらゆる不正な手段を用いて,滅びに向かう人々を欺きます。」(テサロニケ第二2:9,10)さらに、不法の者は、「偽り」を教えて、背教を促進します。(テサロニケ第二2:10,11)​
 
 
 
 ですから、「不法の者」の登場には、奇跡や不思議や強力な行いが伴います。ですから、不法の者は、悪魔サタンに影響されています。不法の者は、悪魔崇拝や心霊術に欺かれているか、心霊術を行っていると考えられます。さらに、不法の者は、聖書に調和しないことを聖書の教えだと言って人々に欺きを教え、人々を滅びに導きます。
 
 
 
​ さらに、不法の者に欺かれる「人々が滅びるのは当然の報いです。」なぜなら、不法の者に欺かれる人は、「救いをもたらす真理を愛そうとしなかったからです。」(テサロニケ第二2:10)そして、神は,人々が「偽りを信じるままにします。こうして彼らは皆,真理を信じないで不正を好んだために,断罪されます。 」(テサロニケ第二2:9-12)​
 
 
 
​(3)北の王は背教したキリスト教を奉じることがダニエル書で預言されている​
 
 
 このテサロニケ第二の手紙とダニエル書と啓示の書の預言を考え合わせてみます。ダニエルの預言の中で、北の王は、もともと、イスラム教の背景からきています。
 
 
 
 なぜなら、ダニエル8章の預言によると、ギリシャを表わす「雄ヤギ」の「大きな角は折れ」、「4本の際立った角が生えて」きました。「そのうちの1本から,別の小さな角が生え」ましたが、「それは非常に強大になって」、「聖なる所の定まった場所を打ち壊し」ます。(ダニエル8:8-11)


 


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ギリシャアレクサンドロス大王の大きな角が折れて・・・



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四つの国を表わす四つの角の一つの小さな角が北の王になる
 
 
 
 
 この雄ヤギの「大きな角」はアレクサンドロス大王です。そして彼の領土から派生した四つのギリシャ系の帝国の一つから小さな角が生えてきます。このダニエル8章の小さな角は、「強大な者となる」という描写や「聖なる所」を打ち壊すという描写から北の王を表わしていることが分かります。(ダニエル11:24,31新世界訳改訂版)
 
 
 
 ですから、この北の王は、アレクサンドロス大王の旧帝国から派生した四つのヘレニズム系の国から興ります。アレクサンドロス大王の旧領土は、おおむねイスラム教ですから、北の王は、イスラム教を奉じています。
 
 
 
 北の王は、背教したキリスト教に注目することが予告されています。ダニエル11章には、北の王が「聖なる契約を破る者たちに注意を向け」ることが預言されているからです。(ダニエル11:30)「聖なる契約」とは聖書の中にある神と神の崇拝者との間にある契約です。
 
 
 
 
 
​(4)北の王はダニエル書と啓示の預言の中で最終的に滅びることが預言されている​
 
 
 
  ダニエル11章によると、北の王は、この世の終わりの時に、裁かれて終わりを迎えます。(ダニエル11:45)この世の終わりの時には、人間の政府は、諸国家の間の戦争ではなく神の王国によって、奇跡的な仕方で終わりを迎えるはずです。(ダニエル2:44,45)それで、キリストの臨在が始まるのは、大患難の時で、非常に多くの死体が地上で生じる時です。(マタイ24:21,22,27,28)再臨の後、世の終わりに北の王は、滅ぼされることになっています。ですから、北の王は最終的にイエスの臨在がはっきり表される時に、滅ぼされることになります。
 
 
 
 
 ダニエル8章の中でも、北の王が、「長たちの長」、イエス・キリストによって、「人手によらずに打ち砕かれる 」ことが予告されています。(ダニエル8:25)ですから、イエスの臨在がはっきり表されることによってキリストから直接奇跡的な仕方で、滅ぼされることになるのは、北の王です。
 
 
 
 


           0king of the north
北の王は最後にイエスにより人手によらずに滅ぼされることになってい
           るので滅びる者と言える
 
 
 
 
 
  さらに、啓示の書の預言によると、将来、「底知れぬ深み」から「バッタの群れ」が出てきます。そのバッタの群れは、「サソリ」の権威が与えられて、「額に神の証印がない人々には害を加え」ることが許されます。(啓示9:1-3新世界訳改訂版)この、「底知れぬ深み」から出てくる「バッタの群れ」とは、最初の北の王に率いられた軍勢を意味していると思います。その理由は別の機会に説明します。
 
 
 
 
​ バッタの群れの軍勢を「治める王」の「名は,ヘブライ語ではアバドンであり,ギリシャ語ではアポルオン」です。ギリシャ語アポルオンとは「滅ぼす者」、ヘブライ語アバドンとは、「滅び」という意味があります。 (啓示9:11)ですから、啓示の書の中では背教したキリスト教の指導者たちを苦しめる最初に登場する北の王が、最終的に「滅び」を経験することが預言されています。北の王は永遠の滅びをこうむることになります。​
 
 
 


0king of locusts
北の王であるバッタの軍勢の王は滅びという意味の「アバドン」と呼ばれているので不法の者が滅びる者と言われているのと符合する
 
 
 
 それで、ダニエル書の中でも、啓示の書の中でも、北の王が「滅び」をこうむると描写されているので、テサロニケ第二の手紙の「不法の者つまり滅びる者」と描写されているのは、北の王であると判断するのが妥当ではないかと思います。(テサロニケ第二2:3新世界訳改訂版)
 
 
 
​(5)北の王があらゆる神より上だと考えることがダニエルの預言の中で預言されている​
 
 
​  上に述べたようにテサロニケ第二の手紙の中では、「不法の者」は、「神と呼ばれているものや崇拝されているもの全てに逆らい」ます。「自分の方が上だと考え,・・・人々の前で神のように振る舞います。」と描写されています。(テサロニケ第二2:4新世界訳改訂版)​
 
 
 
​​ そして、ダニエル書の北の王に関しては、みずからを神の地位に置くことが預言されています。「その王は思うままに行動し,高慢になり,自分はあらゆる神より上だと考え」ます。さらに、「彼は自分の父祖たちの神を無視し,女たちの願いも他のあらゆる神々も無視して,自分は全ての者より上だと考えます。」(ダニエル11:36,37新世界訳改訂版)​​






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北の王も自らをあらゆる神より上だと考えることが預言され不法の者の描写と同じことが予告されている

 
 
  このことは、北の王は従来のキリスト教の権威に逆らい、それらを非難したり軍事的に攻撃してダメージを与えることに成功することによって、自ら高ぶり「あらゆる神より上だと考える」ことになると考えられます。
 
 
 
 
 ですから、北の王が将来、自らを神の地位に置くという点で、テサロニケ第二の手紙の「不法の者」の描写は、ダニエル書の北の王の特徴と合致します。
 
 
 
​(6)ダニエルの預言は北の王が背教を促進することが預言されている​
 
 
 
​​​ テサロニケ第二の手紙の中では「不法の者」は、「滅びに向かう人々を欺く」ことが描写されています。一方、ダニエルの預言の中では、北の王は、「悪を行って契約を破る者たちを,彼は言葉で欺いて背教へと導く 」ことが預言されています。(ダニエル11:32新世界訳改訂版)ですから、「不法の者」も北の王も悪を行う人々を欺くことになっています。​​​
 
 
 
 北の王は、自らが背教しているだけでなく、すでに聖書の教えに違反しているクリスチャンの中に背教を促進することが預言されています。
 
 
 
 ダニエル11章には、北の王が南の王に対する三度目の総攻撃として、「兵車や騎手や多くの船で南の王を激しく攻撃し,国々に入って,洪水のように勢いよく通っていく」ことが預言されています。(ダニエル11:40新世界訳改訂版) この時、北の王に従う軍勢の兵士たちの数は膨大な数に上るはずです。
 
 
 
 北の王は、確かに、それらの軍勢の王として、崇拝されており、北の王の軍勢の兵士たちは、北の王に対する崇拝と忠節で特徴づけられることになるでしょう。(啓示13:3,7)ですから、二億の騎兵隊は、北の王の崇拝者として行動し、彼に欺かれて滅びに向かいます。北の王の崇拝者たちは、彼らは「子羊の命の巻物 」にその名が記されていないので、永遠の滅びをこうむることになります。(啓示13:8)
 
 
 
 
 啓示9章に登場する「1万の2万倍」、すなわち二億の騎兵隊とは、その時、北の王に従う膨大な数の軍勢の兵士たちを意味すると解釈するのが妥当です。(啓示9:11)北の王は背教したキリスト教に注意を向け、背教したキリスト教に改宗するからです。啓示13章の「子羊のような2本の角」のある野獣は、北の王のはずです。
 
 
 
 なぜなら、子羊のような2本の角のある野獣は、「像」を造ることになっているからです。(啓示13:11,14)偶像は、エゼキエル書の中で、「汚らわしい偶像」と呼ばれています。(エゼキエル7:20)この「汚らわしい偶像」は、Berean Study Bible では、detestable idols、NWTでも、their disgusting idols です。そして、この語は、Strong's Hebrew 8251で、Disgusting, filthy, idolatrous, an idol と説明されています。
 
 
 
 さらに、ダニエル書では、北の王は、「荒廃をもたらす極めて不快なもの 」を据えることが予告されています。(ダニエル11:31)これは、Berean Study Bible では、the abomination of desolation、NWTでは、the disgusting thing です。このthe disgusting thing は、 Strong's Hebrew 8251でDisgusting, filthy, idolatrous, an idol です。
 
 
 
 ですから、子羊のような2本の角のある野獣の造った物も、北の王が据えた「極めて不快なもの」も、両方ともヘブライ語の原語は、同じで、嫌悪すべき偶像という意味があります。ですから、啓示13章に出てくる「像」を造る子羊のような2本の角のある野獣は、北の王です。そして、子羊のような2本の角があることは、この野獣がキリスト教の様相を示していることを表わしています。北の王は背教したキリスト教を受け入れています。
 
 
 
 ダニエル書でも、北の王は、「聖なる契約を破る者たちに注意を向け」、「契約を破る者たち」を「言葉で欺いて背教へと導く」ことが予告されています。 (ダニエル11:30,32)それで、北の王は背教したキリスト教を奉じているので、自らに従う軍勢の兵士たちを背教した偽りのキリスト教により惑わすと考えられます。
 
 
 
 そのために、非常に多くの兵士が北の王に惑わされて背教したキリスト教を信じ、エホバ神の是認を失う剣をとって戦うという道が正しいという偽りを信じることになります。そして、実際に戦って命を落としますし、さらに、永遠の死をこうむることになることが予期できます。
 
 
 
​(7)偽預言者と偽キリストが行なう大きな奇跡と不思議​
 
 
 
 イエスは、ご自分の再臨の時期に、「偽キリストや偽預言者が現れ,できれば選ばれた者たちをさえ惑わそうとして,大きな奇跡や不思議なことを行う」ことを予告されました。(マタイ24:24新世界訳改訂版)さらに、啓示の書では、北の王であると考えられる2本の角を持つ野獣が、「大きな奇跡を行い,人類の前で火を天から地に降らせることさえする」ことが説明されています。(啓示13:13新世界訳改訂版)
 
 
 
 この野獣は、一番目の北の王に対する崇拝を促進する二番目に登場する北の王だと思います。ですから、二番目の北の王は、「火を天から地に降らせる」という大きな奇跡を行うことになると思います。
 
 
 
 ヨブ記には、悪魔サタンが天から火を降らせてヨブの僕たちと家畜を焼き尽くしたという記述があります。(ヨブ1:12,16)エリヤとバアルの預言者が対抗した時には、バアルの預言者たちは、自らの神に天から火を降らせて捧げ物を焼き尽くさせることに失敗しました。(列王第一18:22-26)
 
 
 
 ですから、悪魔サタンが自分を崇拝している者たちを、欺くために、力を貸すということが起きることも考えられます。北の王は、自らの神に、天から火を降らせるように祈願して、悪魔サタンは、彼の請願を聞き届けるのかもしれません。
 
 
 
 
 それで、これらのことを総合的に考えると、北の王は、おそらく、悪魔崇拝や心霊術に関係しており、彼の崇拝者たちは、悪魔サタンや悪霊により、奇跡や不思議な現象を目撃してすっかり欺かれることになるのかもしれません。しかし、もしかすると、現代科学の軍事的な最新技術を進歩させて、実際に天から火を地に降らせるというようなことを人類に見せるのかもしれません。
 
 
  さらに、その北の王は、政治の長と、宗教の長を兼ね備えることになることが予期できます。啓示の書も北の王が全地で崇拝を受けることになることを預言しています。聖書は 致命的な打ち傷を受けて回復する野獣に「あらゆる部族と民と国語と国民に対する権威」が与えられ、「地に住む者」がそれを「崇拝する」ことになることが予告しています。これは、北の王を意味しているでしょう。(啓示13:3,7,8)
 
 
 
 こうしたことを総合的に考えてみると、「不法の者」の特徴は、ダニエルの預言に描写されている北の王の特徴と同じです。ですから、テサロニケ第二の手紙の「不法の者」は、ダニエルの預言に登場する北の王と判断するのが妥当です。
 
 
 
 
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不法の者とは軍事的な成功をおさめて神のように振る舞い自分に従う軍勢に背教を促進する北の王

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​(8)真正な聖霊で油そそがれたクリスチャンは不法の者の特徴をどのように避けるべきか​
 
 
 
 こうした不法の者の特徴を考えると、イエスの是認を得たいと願う天的な希望を持つクリスチャンは、権力を求めて北の王のように自らを神の位置に置くようなことをしないように気をつけなければならないと言えます。このことは、罪のある自分たちに対して過度の誉れを要求しないようにすることが必要です。
 
 
0reject getting authority
北の王のように政治的な権力を持つことを退ける必要がある
 
 
 
 
 さらに、北の王に欺かれないように気をつけるために、とりわけ大切なのは、殺人を避けることです。国際的に北と南の対決機運が高まる時に、何らかの大義のための殺人は正しいと説得する圧力が、キリスト教イスラム教の中で強くなると考えられるので、このことはとりわけ重要です。また、無神論的で世俗的な考え方の中でも、神の律法や道徳基準を投げ捨てて、殺人を容認する考えが広まることでしょう。
 
 
 
 
0jesus and peter with sword
エスのように剣をもって戦うことを拒否して北の王のようにならないようにする必要がある



 
 
 さらに、イエスの霊的な兄弟たちは、心霊術を注意深く避けるように努力をする必要もあります。悪魔崇拝や悪霊崇拝に陥らないように努力をすることが求められます。オカルトや心霊術に関連した書籍やCDやDVDは処分するのが賢明です。(使徒19:18,19)また、霊媒や占いや魔術を信じて、それに頼ることにないようにすることも必要です。(使徒16:16-18。エレミヤ27:9,10。レビ19:31)
 
 
 


0occult
心霊術を避け悪魔サタンや悪霊に影響されないようにする必要がある
 
 
 
 
 なぜなら、それらの占いや霊媒や魔術の力は悪霊に由来するからです。さらに、身近なこととして、悪魔サタンや悪霊のように扮装するようなことを避けるのが賢明です。そのようなことをすると、悪魔サタンから攻撃されるすきを作ります。
 
 
 
 さらに、神の崇拝や律法を推進することは重要ですが、神への崇拝や神の律法に関係しない分野まで、自分の意見に盲従することを他の人々求めないように極力努めることによって、自らを神の地位に置かないように気をつけるようにできると思います。
 
 

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