ヨハネのブログー聖書の預言と希望

主に私たちの将来に希望を与える聖書の預言を説明しています

子羊のような2本の角がある野獣である北の王がイランとトルコの連合国になる可能性について検討する

 


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 啓示13章によると、子羊のような2本の角がある野獣、すなわち、北の王は、2本の角を持っているので、2つの国の連合国になる可能性があります。この記事では、中東のどの国々が、連合国の北の王となり得るかを検討してみたいと思います。
 
 
 
​(1)トルコとはどんな国か​
 
 
 
 イラン以外に、もうひとつ北の王になる可能性があるように思われるトルコについて調べてみます。
 
 
 一応、イランとトルコが北の王として、イラン・トルコ二重帝国を形成する可能性を検討してみます。トルコは、基本的にイスラム教国です。イランは、おおむねシーア派で、トルコは、スンニ派ですが、現在、イランとトルコは比較的良好な関係にあります。
 
 
 
 


​​北の王になる可能性を持つトルコはどんな国ですか​​
 
 
 
 
 
 
 トルコのコンスタティノープルの大多数は、スンニ派ムスリムです。そして、コンスタティノープル総主教は6世紀以来、広く3億人の正教会信徒の指導者として見なされていました。ところが、現在は、トルコのイスタンブールが、ギリシャ正教会の本拠地というのは、まったくの名目上で 実質上はそうではなくなっています。
 
 
 
 さらに、トルコは現在、イスラム国ということになっていますが、トルコ政府は世俗主義をとっています。聖書は北の王が、あらゆる宗教を下に見て、イスラム教でさえ、軽んじることを予告しています。北の王は、「自分の父祖たちの神を無視」することが予告されています。(ダニエル11:37)その点では、トルコは北の王の特徴を備えています。
 
 
 
 
​(2)EUNATOが啓示13章の初めの野獣になりトルコが北の王になるのか​
 
 
 
 まもなく、トルコがEUに加わろうとしています。トルコが北の王になるのでしょうか。北の王になる条件の一つは、古代の四つの帝国の領土を支配する国家もしくは国際組織に属していることです。ですから、もし、EUに加わるということは、トルコに啓示13章の前半部分の描写が当てはまるということになります。



 しかし、トルコの貿易関係を調べてみましたが、トルコは「小さな国民」によって支援されて、成長して「強大」になっているようにも見えません。(ダニエル11:23)それで、ダニエル11章にある北の王の特徴は、トルコに当てはまりません。


 また、トルコが、米国に対する攻撃の先頭に立ち、成功するのでしょうか。しかし、現在のところ、トルコは親米国です。それで、現在のところ、トルコが米国に対する攻撃の先頭に立つとも、思えません。
 
 
 
 それで、現時点では、トルコは、預言的な北の王の特徴をすべて備えているとは言えません。でも、現在、表面上、そのように見えているだけで、よく状況を観察してみると、事情は違ったりするのかもしれません。
 
 
 
 それで、現在の状況では、トルコがEUに加わっても、EUは北の王をそのメンバーとしているはずの啓示13章の初めの野獣になっているとは断言できないようです。
 
 
 
 しかし、もし、万が一、イランがEUのメンバーになるようなことが起こるのであれば、イランが北の王で、EUが啓示13章の初めの野獣ということになるのかもしれません。そして、イランとトルコが2重連合王国になるのでしょうか。
 
 
 
 でも、基本、EUは、ヨーロッパ中心の地域をひとつの国家に結び合わせることを目指しています。トルコの場合は、昔からヨーロッパとのつながりが強かったですが、イランになると、完全に中東なので、EUに加わるようになる可能性はとても低いように見えます。





EUは啓示13章の初めの野獣に発展していくのかもしれません​​
 



 さらに、イランが、現在、米国やヨーロッパ諸国に受け入れられていないので、この点からも、イランがEUに含まれることになる可能性は低いと思われます。でも、物事はわたしたちの常識的な予想を裏切る展開になる可能性はあります。
 
 
 
 そして、イランとトルコが友好国であるとは言っても、ふたつの国家が、それも離れているふたつの国家がひとつになるということはほとんど起きないように思います。しかも、両国はイスラム教の派が異なります。しかし、どちらかがどちらかを攻撃して、征服して、ひとつの国家になるということは起こりやすいと思います。
 
 
 
 イランとトルコは、イスラム教の派が異なるので、両国関係がどのように発展していくかも見ていく必要があります。
 
 
 
 最初の北の王が、南の王に対する攻撃に成功し、二度目の攻撃には、敗北し、その後、キリスト教の本拠地を攻撃し、それに成功した後に、北の王の後継者が登場することになっています。その国家は、二つの国の連合国になる可能性があります。
 
 
 
 しかしながら、トルコが必ずしも、イランと二重王国になるという確証はなく、別の国家が、北の王に併合されて、二重王国を形成するのかもしれません。
 
 
 
​(3)イランがサウジ・アラビアを併合して併合国家になるのか​
 
 
 
 もうひとつの可能性を検討してみます。ダニエル11章24節の預言は、北の王についてこのように預言されています。「彼は・・・略奪品や戦利品を分配し,防備された場所を攻めることをたくらみますが,それはひとときの間だけです。 」(ダニエル11:24新世界訳改訂版)この部分を、”New English Translation of the Septuagint” では、”he will give plunder and spoil and money to them. And he will take thought against the strong city, and his deliberations will be in vain.”となっています。
 
 
 
 わたしがNETのダニエル11章24節の後半を日本語に試訳しますと、「彼はその強い都市に立ち向かって熟慮するが、彼の熟慮は無駄になるだろう」となります。それで、北の王は、豊かな地域を攻めて、略奪品やお金を人々に分配しますが、北の王の考え抜かれた企ては、無駄に終わるようです。
 
 
 
 このことの成就として考えられることがあります。今、イランとサウジアラビアとの関係がとても悪化しています。それで、将来、イランはサウジアラビアを攻めて、その戦利品を分配することになるのかもしれません。しかし、そのようになることが預言の成就であるとしても、北の王の成功は、一時的な成功で、サウジアラビアを完全に制圧することについては、うまくいかないようです。
 
 
 
 しかしながら、現在、イランとサウジアラビアの間で、両国間の問題を平和的に解決しようとする努力も払われています。
 
 
 
 しかし、将来的に、イランがもし、サウジアラビアを一時的にでも軍事的に制圧することになると、将来、イランとサウジアラビア連合国家として、子羊のような2本の角がある野獣が出現することになるのでしょうか。(啓示13:11)
 
 
 
 ダニエル11章では、北の王の新たな政権が興ることを預言しています。この時に、北の王は、何らかの軍事的な成功を収めることになるのでしょうか。(ダニエル11:31)
 
 
 
 それとも、サウジアラビアが自発的にイランと連合国家を形成するように動くのでしょうか。啓示17章には、「10人の王は1つの考えを抱き,自分たちの力と権威を野獣に与えます。」とあります。(啓示17:13)ですから、他の王たちが北の王を中心とした政治的な実体に権威を与えることが預言されているので、その時、サウジアラビアが北の王のもとに集結するのでしょうか。 これは、まだ単なる憶測です。
 
 
 
​(4)サウジアラビアは北の王が現れるはずの領土に含まれていない​
 
 
 
 この項目は、最初にこの記事を出してから付け加えました。このことは、見落とすべきではないことでしたが、サウジアラビアは、北の王が現れるはずの領土に含まれていませんでした。すなわち、ギリシャアレクサンドロス大王の領土に含まれている地域ではありませんでした。すると、サウジアラビアは、北の王にならないはずです。
 
 
 
 すると、イランとサウジアラビアの二国が連合王国として北の王になる可能性はないことになります。申し訳ありませんでした。
 
 
 
 
 それで、現時点では、イランとトルコが将来的に二重連合王国を形成する可能性か、あるいは、イランもしくはトルコが他の国と二重連合王国を形成するか、あるいは、また、別の二国が二重国を形成する可能性を検討する必要があることになります。
 
 
 
 あるいは、イラン、あるいはトルコ、あるいはまた別の国の中で、二つの政治勢力が台頭するのか見ていかなければならないことになります。
 
 
 
 
​(5)北の王に関する預言は現在まだ成就しているようには見えない​
 
 
 
 今回は、イランとトルコが北の王になる可能性を検討してみました。しかし、全体的な印象では、まだはっきりと、北の王が現れる状況にはなっていないようです。


 イランには、現在のところ、啓示13章の前半の預言が成就しているようには見えません。それで、現在、啓示13章の初めの野獣の実体をわたしが取り違えているのかもしれません。まだ、北の王が登場する状況となっていないのではないかと思います。
 
 
 
 そして、北の王になる可能性のある国家は、他にも存在しています。また、別の解釈の可能性があるかもしれませんし、わたしたちの現在の予想とは異なる展開になる可能性も皆無ではありません。